人によって性格の違いがあったり耐性の強さも違いますので、ストレス社会といってもそれぞれ感じ方が異なるでしょう。そうした中で企業によるストレスチェック制度が施行されていますが、雇用側だけでなく労働側もその意味について少々疑問を感じていることもあるようです。まず課題として医師の確保があります。先にも述べた通り現代はストレス社会と言われており精神疾患に悩む患者も大勢います。
そうした患者を抱えた常態でストレスチェック制度に加わるとなると、医師の仕事量も多大なるものになります。多忙な常態では折角のストレスチェックも雑になってしまう可能性も否めません。また、ストレスチェックの結果が企業に通知されないという部分で雇用側は疑問を感じているようです。原則、結果は本人にのみ通知されて承諾無しでは第三者に公開されることはありません。
検査結果で医師の面談が必要となった場合、企業はそれを実施することが義務付けられています。しかし、労働者からの申し出がない限りこのことに気付くことはありませんし、会社に迷惑をかけられないという考えや風土があれば申し出がある可能性は非常に低くなります。これでは余計にストレスがかかってしまうのではないでしょうか。ストレスチェック制度が実施される目的は職場環境の改善によって労働者が健康で過ごせることにあります。
制度自体が見直されるには時間がかかりますので、企業毎に創意工夫が必要なのではないでしょうか。