がんは日本人の中の死因としてトップの病気で、最近では3人に1人の確率でがんによって死亡しています。日本国ではがん対策基本法によって、国を挙げてがん検診を行うことでがんの診療における対策を講じています。がん診療の基本的な内容は早期発見を行って、早期治療を行うものとなります。症状が現れる前の段階の小さながんを発見することによって、完全に治癒できる確率が大きく上がることがわかっています。
がん検診の内容として、画像診断装置の発達によってがんの早期発見に大きな効果を発揮しています。PET-CT装置は全身を一気に検査できるために、身体の様々な部分においてがんの早期発見の切り札として大きな役割を果たしています。がん細胞には正常な細胞と比較すると、ブドウ糖を消費する特徴があるために、ガン細胞は6倍から8倍のブドウ糖を消費して成長しています。がん検診にブドウ糖に似た物質である薬剤を使用することによって、体内のブドウ糖を画像化してがんの診断につなげることができるPET検査と、臓器の位置や形がはっきりとわかるCT検査を同時に行うことで、短時間で精度の高い診断が可能になっています。
PET検査では薬剤を注射してから、30分ほど横になって写真を撮影するだけの検査ですので身体に対する負担が少なく、苦痛のない検査と言うことができます。レントゲンでは発見しにくい小さな状態の初期のがん細胞でも発見が可能で、良性の腫瘍なのか悪性の腫瘍なのかの判断もしやすいものとなります。転移や再発の際の検査にもとても役立つ検査として、人間ドックのオプションコースといて選択できる医療機関も増えています。